不動産を購入するときに、「契約不適合責任」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
少し難しい言葉ですが、簡単に言うと、
「買った後に、事前に知らされていなかった不具合が見つかった場合の売主の責任」
のことです。
今回は、契約不適合責任について分かりやすく解説します。
例えば中古住宅を購入した後に、
・雨漏りが見つかった
・シロアリ被害があった
・給排水管が壊れていた
・建物が大きく傾いていた
など、購入前には分からなかった問題が見つかることがあります。
このような場合、売主に責任を求めることができる制度が「契約不適合責任」です。
つまり、
「聞いていた内容と実際の状態が違った場合の売主の責任」
と考えると分かりやすいでしょう。
契約不適合責任が認められた場合、買主は次のような請求ができます。
① 修理を求める
不具合がある部分を直してもらう方法です。
例えば、
・雨漏りの修理
・給排水設備の修理
などが該当します。
② 代金の減額を求める
修理が難しい場合や価値が下がった場合は、購入代金の一部返還を求めることができます。
③ 損害賠償を求める
不具合によって余計な費用が発生した場合、その費用を請求できることがあります。
④ 契約を解除する
重大な問題で住むことが難しい場合は、契約を取り消せる場合もあります。
一般の方は不動産の専門家ではありません。
そのため、
・建物内部の状態
・床下や天井裏の状態
・設備の不具合
などを全て把握することは難しいからです。
そのため、
「引渡し後に見つかった不具合については責任を負いません」
という契約になることが多いです。
売主が不動産会社の場合は、法律によって買主が保護されています。
そのため、契約不適合責任を完全になくすことはできません。
ですから、最低でも引き渡しから2年間は、契約不適合責任を負わなければいけないのです。
買主にとっては安心材料の一つになります。
個人売主の物件では、
引渡し後に問題が見つかっても自己負担になる場合があります。
そのため購入前に、
・建物の状態
・設備の状態
・雨漏りの有無
・過去の修繕履歴
・シロアリ被害の有無
などをしっかり確認することが大切です。
ご心配の方は、有料ではありますがホームインスペクション(住宅診断) をお勧めします。
ホームインスペクション(住宅診断)とは、建築士などの専門家が住宅の劣化や欠陥の有無を客観的にチェックし、安全性や修繕時期をアドバイスするサービスです。
契約不適合責任は、万が一の時に買主を守る大切な制度です。
しかし、中古住宅や中古マンションでは、売主が一般の方で「免責特約」が付いているケースも少なくありません。
だからこそ、
「契約書にサインする前に、どこまで責任を負う契約なのかを確認すること」
がとても重要です。
不動産は高額な買い物です。
価格や立地だけで判断するのではなく、契約内容までしっかり理解したうえで購入しましょう。
不安な点があれば、遠慮なく不動産会社や専門家に相談することをおすすめします。
事前の確認が、将来の大きなトラブル防止につながります。